NANDゲートは、ANDゲートの出力を反転した論理ゲートです。2入力NANDゲートのシンボルは、2つの入力端子と1つの出力端子を持ちます(図1)。論理ゲートを構成するトランジスタ数はANDゲートよりもNANDゲートの方が少ないため、NANDゲートを基本として、ANDゲートはNANDゲートの出力をNOTゲートで反転したものと考える場合があります。例えば、論理回路の回路規模は「NANDゲート何個分」という形で見積もることが一般的です。
2入力NANDゲートを論理式で表したのが、(1)です。
$$Z = \overline{A \cdot B} \ \ \ \ \ \text{(1)}$$
NANDゲートの真理値表は、ANDゲートの真理値表の出力値を反転したものになります(表1)。
入力 | 出力 | |
---|---|---|
A | B | Z |
0 | 0 | 1 |
0 | 1 | 1 |
1 | 0 | 1 |
1 | 1 | 0 |
リスト1は、ハードウェア記述言語(HDL)のVerilogで記述した2入力NANDゲートです。
リスト1
module nand2_mod (
input A,
input B,
output Z
);
assign Z = ~(A & B);
endmodule