RC直列回路は、抵抗RとコンデンサCを直接に接続した回路です。直列接続では、RとCに同じ電流が流れます。RとCの電圧には位相差があります。
RC直列回路
RC回路の電圧とインピーダンス
RC回路の電圧
\( V_R \)と\( V_C \)の関係は次のとおりです。
RC回路の電圧
| 抵抗の電圧 | \( \dot{V}_R = R \dot{I} \) |
| コンデンサの電圧 | \[ \dot{V}_C=\frac{\dot{I}}{j\omega C} \] |
| 全体の電圧 | \(\dot{V}=\dot{V}_R+\dot{V}_C\) |
| 電圧の大きさ | \(V=\sqrt{V^2_R+V^2_C}\) |
| 位相差 | \( \theta = tan^{-1} \frac{1}{\omega CR}\) |
RC回路のインピーダンス
RC回路のインピーダンス
| 電圧と電流、インピーダンスの関係 | \(\dot{V}=\dot{V}_R+\dot{V}_C=\dot{I}(R+\frac{1}{j\omega C})\) |
| 合成インピーダンス | \(\dot{Z}=R+\frac{1}{j\omega C}\) |
| インピーダンスの大きさ | \(Z=\sqrt{R^2+(\frac{1}{\omega C})^2}\) |
| 位相差 | \( \theta = tan^{-1} \frac{1}{\omega CR}\) |
シミュレーションの例
コンデンサC１=1[F],抵抗R1=1[Ω]のRC直列回路に、電圧1[V], 周波数1Hzの交流電源V1を接続しています。
C1とR1の電圧位相差は、\(tan^{-1} \frac{1}{\omega CR} = \approx 9^\circ\)です。
回路の合成抵抗は、\(Z=\sqrt{R^2+(\frac{1}{\omega C})^2} = \sqrt{1^2+(\frac{1}{2\pi})^2} \approx 1 \)Ωです。
RC回路
C1の電圧V1と、抵抗R1の電圧V2との位相差は\(9^\circ\)です。また、C1の電圧V1と電流Iの位相差も\(9^\circ\)です。V2とIは同相です。
RC回路の電流と電圧
