具体的な例として、\( 2f3.ab_{16} \)を10進数に変換します。次の手順で、16進数の\( 2f3.ab_{16} \)は、10進数の\(755.668_{10}\)に対応することがわかります。
基数を明確にするために、数値の最後に下付き文字で基数を付加します。例えば、10進数の1という数値は\( 1_{10} \)と表記します。2進数の1という数値は\( 1_{2} \)と表記します。16進数の1という数値は\( 1_{16} \)と表記します。
1. 16進数を16のべき乗形式で表す
\begin{equation}
\begin{split}
2f3.ab_{16}
&= 2_{16} \times 16^2_{10} + f_{16} \times 16^1_{10} + 3_{16} \times 16^0_{10} + \\
&a_{16} \times 16^{-1}_{10} + b_{16} \times 16^{-2}_{10}\\
&= 2_{10} \times 16^2_{10} + 15_{10} \times 16^1_{10} + 3_{10} \times 16^0_{10} + \\
&10_{10} \times 16^{-1}_{10} + 11_{10} \times 16^{-2}_{10}
\end{split}
\end{equation}
2. 16のべき乗形式の各桁を計算する
\begin{equation}
\begin{split}
2f3.ab_{16}
&= 2_{10} \times 16^2_{10} + 15_{10} \times 16^1_{10} + 3_{10} \times 16^0_{10} + \\
&10_{10} \times 16^{-1}_{10} + 11_{10} \times 16^{-2}_{10}\\
&= 512_{10} + 240_{10} + 3_{10} + 0.625_{10} + 0.043_{10}
\end{split}
\end{equation}
\(0.043_{10}\)は\( 11_{10} \times 16^{-2}_{10}\)の近似値です。
3. 各桁の数をすべて足す
\begin{equation}
2f3.ab{16} = 512_{10} + 240_{10} + 3_{10} + 0.625_{10} + 0.043_{10} = 755.668_{10}
\end{equation}