ミーリ・マシンの状態遷移図例

論理回路 logic

ミーリ・マシンでは論理回路の出力値が入力値にも依存します。簡単な例でミーリ・マシンの状態遷移図を紹介します。

Tフリップフロップ+NORゲートの論理回路

図1の論理回路はTフリップフロップとNORゲートで構成されています。回路の入力信号がAで出力信号がZです。入力信号AはNORの入力とTフリップフロップの入力の両方に接続されています。出力信号ZはNORの出力そのものです。出力信号Zが入力信号Aに依存する経路が存在するので、この論理回路はミーリ・マシンです。

回路の出力値が入力値に依存

図1: 回路の出力値が入力値に依存

状態遷移図の作成

図1の回路の順序回路はTフリップフロップだけです。よって、状態遷移図は基本的にTフリップフロップ自体の状態遷移図と同じです。まず、Tフリップフロップだけの状態遷移図を確認します。

図2: Tフリップフロップの状態遷移図

図2: Tフリップフロップの状態遷移図

Tフリップフロップ+NORの状態遷移図と異なる部分は、状態遷移を表す矢印に付随する出力信号だけです(図2の赤色の部分)。
これは出力信号Zの真理値表を作成することで求まります。真理値表の入力はAとTフリップフロップの出力Qの2つです。

A(T) Q Z
0 0 1
0 1 0
1 0 0
1 1 0

真理値表から状態遷移図の矢印に書く出力値は次のようになります。

  • 状態がS0で入力Aが0の時: Z = 1 (真理値表の1行目)
  • 状態がS0で入力Aが1の時: Z = 0 (真理値表の2行目)
  • 状態がS1で入力Aが0の時: Z = 0 (真理値表の3行目)
  • 状態がS1で入力Aが1の時: Z = 0 (真理値表の4行目)

これらの値を状態遷移図の4つの矢印の出力部分に書くと、Tフリップフロップ+NORの状態遷移図が完成します。

T-FF+NORの状態遷移図

T-FF+NORの状態遷移図

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