Dラッチは、Dフリップフロップと共に信号の値を保存する目的で良く利用される論理回路です。回路図では図1のようなシンボルで表され、入力端子としてDとG、出力端子として\(Q\)と\(\overline{Q}\)を持ちます。Dラッチは、同期クロックで動作する論理回路のクロックゲーティングなどに利用されます。
Dラッチの真理値表が表1です。G=1のとき、DラッチはDの値をそのまま\(Q\)から出力します。G=0になると、その直前に\(Q\)から出力していた値を保持します。\(\overline{Q}\)は\(Q\)の反転値が出力されます。
入力 | 出力 | ||
---|---|---|---|
G | D | \(Q\) | \(\overline{Q}\) |
0 | X | \(Q_{prev}\) | \(\overline{Q_{prev}}\) |
1 | 0 | 0 | 1 |
1 | 1 | 1 | 0 |
図2はDラッチの動作を示すタイミングチャートです。G=1のときはDをそのまま通過させて\(Q\)から出力します。G=1からG=0に変化すると、Gの変化の直前のDを\(Q\)から出力し、G=0の間はその値を保持します。